仮に、大学世界ランキング400位以内の大学を一流大学、401位以下を二流大学とするなら日本には一流大学は6校しかない。日本には795校の4年制大学が存在しているが789校は二流大学なのである。
大多数の日本人はお金があっても良い大学教育を受けられないようになっている。
戦後77年以上、大多数の日本人は粗悪な大学教育を受けてきた。その結果、アメリカ、中国の2つの大国の間で翻弄され、国益が穴の開いたバケツから水が漏れるように失われてきた。もう、限界に来ている。
できる限り多くの日本人が良質の大学教育を受け、巻き返しを図る必要がある。そのためには、一流大学がひしめくアメリカの大学に一人でも多くの日本人が進学すべきである。そして高所得層の高校生であれば、その道は開かれているのである。
”アメリカの大学は誰でも入れるバカポン大学だ”などという根も葉もないプロパガンダを流してきた連中は”日本の二流大学を一流大学だとデッチ上げてきた”連中と同じだ。
その連中が経済界と肩を組み人材の囲い込みを図った。日本の大学を卒業していないと就職に不利になるよう仕組んできたのである。愚かな日本企業は、そのツケを今、払っている。優秀な人材が不足しているためにグローバル競争で敗退し、見るも無惨な姿に凋落してしまった。
日本の大学入試制度は巨大な利権システムである。私立大学には全体で毎年300億円以上の受験料が転がり込む。さらに私立大学には全体で毎年約3千億円の税金が投入される。1970以降累計で13兆3千億円が私立大学に転がり込んでいるのである。日本の高校生が知るべきことは「アメリカの大学は入試がない」ということだ。ハーバードも入試がない。全大学が書類選抜なのである。
アイビーリーグ、スタンフォード、Amherst College、Swarthmore Collegeなど日本でも有名なリサーチ大学やLiberal Arts Collegeなどのトップ校に入るのは至難の技だ。もっと実現可能な大学、例えば下記の表の大学から選ぶのが妥当だ。
Liberal Arts Collegeは世界ランキングには登場して来ないが教授陣は一流であり教員一人当たり学生数はハーバードには及ばないにしても、それに迫る。合格率から判断してCollege of Holy Crossに応募するのが無難だと思う。カトリック系の大学だ。College of Holy Crossはボストン近郊という土地柄のせいか教員が素晴らしい。Haverford CollegeはLiberal Arts Collegeランキング16位だが「舐めてはいけない」。「入学者のうち高校の学年成績が上位10%以内だった者の割合」は何と95%もある。当然ながら日本から応募する人も、学校の成績が学年10%以内であることが求められる。アメリカのどの私立大学も年間の学費は7万5千ドル〜8万ドルもするので高所得層の高校生しか入れない。
Washington&Lee University | Haverford College | University of Richmond | Bates College | College of Holy Cross | |
年間学費 | $74,530 | $80,832 | $75,200 | $75,720 | $74,200 |
全米ランキング (US News&World Reoort) | 11 | 16 | 22 | 25 | 35 |
2021年応募者数 | 6,614 | 4,409 | 13,955 | 7,319 | 6,497 |
2021年合格者数 | 1,248 | 886 | 4,015 | 1,267 | 2,786 |
合格率 | 19% | 20% | 29% | 17% | 43% |
入学者のうち高校の学年成績が上位10%以内だった者の割合 | 78% | 95% | 54% | 62% | 43% |