フォニックスが日本では発音を学ぶツールであるかのように持てはやされていますが実に奇妙なことですす。
元来、フォニックスは「アメリカ人の幼児向け」です。
そうなると、アメリカ人の子どもは英語の音声そのものは既に身についていますから、そのアメリカ人の子どもがフォニックスで「英語の音声を学習する」というのは、なんだかおかしくありませんか?
そうです、そもそもフォニックスとはつづりと音の規則性を学ぶ一つの方法なのです。
phonics→a method of teaching reading and spelling based upon the phonetic interpretation of ordinary spelling.
Associating sounds with letters of the alphabet is called phonics.
(音声とアルファベットの綴りを関連付けることをフォニックスと言います)
そのフォニックスを英語の発音が身についていない日本人の子どもが英語の音声を身につけるツールとして使うというのは、そもそも無理があるのです。
従って日本語の母音と子音の発声方法=舌、口蓋などの発声器官の使い方、しか知らない日本人に「今聞いた音声を言ってごらんなさい」と言うと「日本語風の音声=日本語の母音と子音」で発音してしまうでしょう。
英語を正しく発音するには英語の母音、子音の発声方法を身につけない限り、無理なのです。
アメリカで使われているフォニックスの教材を見ると母音の発音の仕方、子音の発音の仕方そのものは「既知」のものとしているのです。フォニックスでは、肝心要の「音素の習得方法」=「英語の母音、子音の発声方法」を学ぶことが欠落しているのです。
従って、フォニックスを学習しても、日本語の母音、子音の呪縛からは開放されないので、結局はいつまでたっても英語の音声は身につかない可能性が高いのです。
日本人に必要なことは下の動画のように英語の音素を学習することです。
イギリス英語ですが、英語の音声を学習する、こういうサイトもあります。
日本の小学校でフォニックスを採用する間違いにはやく気づき、音素教育に軌道修正しないなら、日本の英語教育は「失われた20年」を経験することになるでしょう。
母国語が日本語の日本人の親が幼児をバイリンガルにしようとして日本語の母音と子音で英語を「叩き込んだ」ならとんでもないことになります。分りやすい例がシンガポール人やインド人の英語です。
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フォニックスは綴りを学習する方法であって発音を学習する方法じゃない!
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