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日本ではCLILは非現実的

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最近CLILという言葉が流行り始めましたが、CLILとは”CLIL stands for Content and Language Integrated Learning and refers to teaching subjects such as science, history and geography to students through a foreign language”で、言ってしまえば「日本語を習得するには日本語で、全ての学科を勉強しろ」と言っているようなものです。では日本語ではなくフランス語を習得したい場合は?それは「フランス語で全ての学科を勉強しろ」となる。では日本人が熱望してやまない英語を習得したい場合は?答えは「英語で全ての学科を勉強しろ」です。では、それを実践するとして、普通の日本の小学校、中学校、高校、大学の教育を受けながら、さらにCLILの考えに基づき英語塾などで英語でいろいろな科目を勉強する」のは可能でしょうか?

 

日本で通常教育を受けつつCLILを実践するということ、は突き詰めると「サイエンス用語を日英両方で記憶する」ということです。英語の語源、特にサイエンス用語の90%は語源がラテン・ギリシャ語なので、ギリシャ語、ラテン語をベースにする欧州言語圏ではCLILの実践は極めて容易ですがサイエンス用語に漢字かカタカナを使用する日本語文化圏では非常に困難で、不可能と言って過言ではないでしょう。

 

現在の日本の学習指導要領では高校生が記憶しなければならない英単語数は3千語です。それを2020年以降は5千語程度にしようとしています。しかし、5千語というのは英語圏の6歳児のレベルです。高校生レベルのサイエンス、さらには大学生レベルのサイエンスを学ぶとなると5万語ほどの語彙力がないといけないでしょう。仮に5万ではなくその半分の2万5千語で十分だと仮定しても、日本語で教育を受け続けている限り、それだけの語彙を身に着けることは通常人には無理でしょう。

 

覚えるべき英単語数

 現状今後(?)
小学校600~700語
中学校1,200語1,600~1,800語
高等学校1800語1,800~2,500語
高等学校卒業レベル3000語4,000~5,000語程度

 

 

 

 


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