2019年版のTimes Higher Educationの世界大学ランキングで東大、京大の2大学は上位100位以内に留まっているものの、東大42位、京大65位と低迷している。なぜ20位、30位あたりに食い込めないのか?
その他の旧帝大の凋落は目を覆うばかりだ。阪大は2011年には130位だったが2016年には突然251~300位にまで転落してしまい、低迷したままだ。東北大学も2011年には132位だったが2016年に201~250位に転落し2019年には251~300位に転落した。2019年名大は301~350位、北大と九大は401~500位だ。私立の「名門大学」慶応、早稲田は601~800位で、ここまでランクが下がると、その卒業生は日本国内の企業からはともかくも、海外企業からは何の魅力もない人物と見做されるだろう。
日本企業はグローバル化を声高に叫びながらも、人材確保では相変わらず日本の大学出身者採用が中心になっている。英米の名門大学卒業の日本人の獲得に奔走しているとは思えない。もっとも、英米名門大学の学部卒業生の多くは、そのまま英米の名門大学院に進学してしまうので日本企業には入りたがらないという事情もあるかもしれない。
凋落激しい日本の大学の卒業者に拘泥する日本企業の人事戦略は余りに稚拙で、このままではグローバル化の波に乗り遅れてしまう。いや、もう既に手遅れかもしれない。