灘、開成といった日本の私立学校は学費が安すぎる。その結果、灘、開成などの日本のトップレベルの私立学校でさえ英語を駆使してグローバルに活躍できる人材を輩出することができていない。グローバル人材を育成する教育にはお金がかかる。年間500万円程度が世界標準だろう。教師の質、学校の設備などすべてを満足し、維持するには、その程度の授業料、寮費などを請求せざるを得ない。
日本にも、そういう学校が出現すべきだが、期待しただけ無駄だった。
海陽学園は可能性を秘めているが限界に達しているように思えて仕方がない。何故、そうなるか?いくらイギリスのイートンを真似ようが、詰まるところ生徒のバックグラウンドが違い過ぎるのである。
海陽学園が行うべきことは、先ず、学費をイートンのレベルにすべきだ。Eton Collegeの年間Feeは£13,556 ×3=40,668ポンド×143円=約580万円だ。海陽学園の現状の授業料(年69.6万円)、施設維持・充実費(年48万円)、寮費(年120万円)、食費(年約39万円)で年間約277万円というのは低すぎるのである。
年間500万円を苦労せずに払える生徒だけを入学させるようにするのも一種の「エリート教育」だが、日本では社会的バッシングを受けるので存在することができない。
イギリスのイートン、ハーロー、ウインチェスター、セントポールなどの名門パブリックスクールに日本人が入るには7歳~9歳の間にイギリスに留学しなければならない。なぜならトップレベルのパブリックスクールの合格者は10歳で決まってしまうので10歳以降では遅いのである。この「基本的事実」をしらないので、多くの日本人がチャンスを逸している。