それが、どうした?と言われれば、それまでのことですが。
私は音声学、音韻学の専門家じゃないけれど、人が英語を話すのを聞くと、その人が、どういう人種か、どの地域の人か、当てられます。もっとも100%じゃありませんが。
一番簡単なのは、アメリカ人かイギリス人か。ほぼ100%でわかる。アイルランド人もわかる。スコットランド人かどうかは、わからない。アイルランドなまりがわかるのは、たぶんケン ローチ監督の映画をよく見るからだろうと思います。オーストラリア人も、わかる。ラッセル・クロウが好きだから。ニュージーランドかオーストラリアかの区別はわからない。カナダ人もわからない。
南部なまりがあるアメリカ人も、わかる気がする。ジョージア州から日本に来ていたアメリカ人が「日本にずっと住みたい。危険なアメリカなんかに帰りたくない」と「まったりとした話し方」でよく言っていました。
日本人が英語を話すと大抵の場合「母音 子音 ストレス ピッチ イントネーション」が「英語らしくない」ので、ほぼ100%、日本人だとわかります。大学からアメリカにわたり、以後20年以上アメリカに住んだ、というような人の英語でも、「ああ、日本人だ」とわかる場合が多いのには、私自身、驚きを感じます。
声だけを聴いたなら、NHKに出てくる伊藤 穰一さんが日本人だとは、わからなかったかもしれません。
日本の英語教育は、昔と比べてどんどん劣化している気がします。母音 子音 ストレス ピッチ イントネーションに誰も注意を向けようとしない。母音 子音に気配りしても、ストレス、イントネーションは全くダメなケースが多い。
ノーベル賞をとった中村 修二さんの英語がたとえ奇妙でも、アメリカ国内でイラつかれたり見下されたりすることはないでしょうけれど、普通のビジネスマン、留学生がアメリカにいて、母音 子音 ストレス ピッチ イントネーションがおかしければ「こいつ、まともな英語も話せないのか」と、英語ネイティブに、内心イラつかれ、るんじゃないでしょうか?日本人だけじゃなく、インド人、シンガポール人も同様に思われているかもしれません。
ただ、アメリカ人って、一体誰を指すのか、分からない混沌とした状況だという側面もあり、どうでもいいと言えばどうでもよいのかもしれません。
「~していただいても、よろしかったでしょうか?」とか「大丈夫です」とか、奇妙な日本語を聞くと、そいつを蹴っ飛ばしたくなる私ですが、著名人のひどい英語を聞くのも、非常に苦痛であり、耐えがたい思いをします。しかし安部首相の英語は格調高く響き、海外でもおそらく畏敬の念をもって聞かれていると思います。憲法改正という使命感に突き動かされる信念の人の内面がにじみ出るのかもしれません。スタンフォードの大学院で学んだことがあるという軽薄なリベラル派の政治家の英語とは大違いです。
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母音 子音 ストレス ピッチ イントネーション
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