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国内では一流 but 世界では並み

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中国の清華大学、北京大学と言えば中国ではとても手の届かない超一流大学と思いこまれている名門です。競争倍率は百倍を超えるそうです。しかしTimes Higher Eeducationの世界大学ランキングでは47位、42位に過ぎません。またインド工科大学(IIT)のひとつIndian Institute of Technology Bombayは競争倍率は中国の大学より酷く数百倍の異常値だそうです。しかし世界ランキングは351~400位に過ぎません。

日本の名門私立大学は競争倍率が高いが故に名門大学との評価が定着していますが、就職率、一流企業への就職の多寡、卒業生でトップ企業の役員になっている者の多寡、といった「世俗的」要素をまったく考慮しないTimes Higher Educationのランキングでは、私たち日本人の「常識」とは違った評価をされているのです。



その点を分かっていない日本のマスコミ、大学生、高校生、企業関係者が、Times Higher Educationの世界ランキングは一般の常識から外れている、と大騒ぎしていますが、ピントがずれているのでTimes Higher Educationからすれば、「クリティカル シンキングできない人って、駄目ねえ」と内心思っているでしょう。一方、文部科学省は、きちんと理解しているので、Times Higher Educationの世界ランキングを政策指標にしています。その点で文部科学省の姿勢は評価できます。

このランキングでは慶応はTimes Higher Educationの世界ランキングが501~600位、早稲田が601~800位となっています。この順位は「並み」ということです。

上記で述べたように、中国、インドの大学の評価が「世間の人気度」が反映されないために世界ランキングでは決して突出した順になっていないのと同様、日本社会の世間の人気度が反映されないので、順位がパッとしないのです。

日本の私立大学では教員一人当たりの学生数が30名、40名が当たり前ですが、「世界の名門大学」ではあり得ないことです。アメリカだと20名程度となると最悪で、名門ともなると7~10名、通常は15名前後です。またPh.Dではない教員の割合が20%も30%もあるという大学が「世界の名門大学」になることなどあり得ないことです。


世界ランキングを詳細にご覧になればわかると思いますが、500~800位というのは「その他おおぜい」「並み」という評価です。総合スコアは表示されませんが、ドングリの背比べ、の状態で、ほとんど差がないのです。


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