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英語で合否が決まるという愚かしさ

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東大の理系学部では英語問題のでき不出来で勝敗が決してしまうという意見が多いようですが、もしそうだとした何と馬鹿馬鹿しいことでしょうか。次のような意見が一例です。

 

「英語はリスニングとライティングを捨てることはできませんし、実際リスニングを捨てるとそれだけで30点マイナスが確定しますので、他の部分に自信があるならいいですが、それはお勧めできません。ライティング(自由英作文)は英語力と発想力の練習さえしておけば満点近くを取ることができます」

 

そもそもリスニングなどというものは努力で何とかなるものではなく「聴力」の差ですから、聴力の差で東大合格が決まる、ということになるわけで、こんな馬鹿げたことがあってはならないと思います。世界広と言えど、こういうことで合否が決まってしまう、しかもトップレベルの理系希望者の合否が決まってしまう、というような愚かなことをやっている大学は東大、京大などの日本の大学だけだと思います。こういうことだからTimes Higher Educationの世界ランキングで東大や京大などの日本のトップランクの大学がランキングで低迷し、下降しているのでしょう。

 

2016年の第二問のイラストを見た瞬間、気分が悪くなってきました。こういうグロテスクなものを見ても気分が悪くならないほうがおかしいと感じます。2015年のイラストも同じようなグロテスクなものでしたが2016年は、それを上回っています。年々エスカレートすのかもしれません。

 

東大理系学部志望の「英語が苦手」な高校生は、東大の特殊な問題につきあわされている馬鹿馬鹿しさに一日も早く気づくことが重要です。

 

そして一刻もはやくオーソドックスな英語問題であるSAT対策とTOEFL対策に切り替え、アメリカのトップ大学に合格するための努力を開始するべきです。SAT,TOEFL対策に費やした時間と労力は英語の実力となって結実し、決して無駄にはならないはずです。

 

アメリカのトップ大学合格の成否を分かつのは、高校の成績(GPA)です。トップランクの大学はGPAが優れた応募者が殺到するので、SATを判断材料として合否の手助けとしています。GPAやSATのスコアが高いほうが低いほうより必ず合格するとは限らない、といった不合理な面もあるようですが、「わずか数点足りずに不合格となった、しかも英語の点数で」という不合理さから比べれば、救いがあるのではないでしょうか。

 

Times Higher Educationの世界ランキングで東大、京大は年を追うごとにランクが下がっていることにも着目する必要があります。東大、京大は現在の愚劣な英語問題を止めない限り、世界ランキングで下降線を辿り続けることでしょう。


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