日本の名門中高で”自由放任”を得意げに公言しているところがありますがイギリスやアメリカでは、そういう無責任なことを謳い文句にするような名門校は皆無です。自由放任主義で東大に入れたからいいじゃないか、それが正しいのだよと言われても、じゃあ、それでOxfordやCambridge、HarvardやPrincetonあるいはStanfordに入れるのか?と問われれたら答えに窮するでしょう?もう、そういう一人合点で呑気な事を言ってちゃだめなんです。
これだけグローバル化、英語教育の充実化が叫ばれているのにもかかわらず、日本の名門校が、その点を「知らないふり」をしていられるのは、中学受験で鍛えられた生徒は学校が何もしなくても「東大、医学部」には合格できるから。それと言うのも東大、医学部の選抜制度が「中学受験の延長線上」にあるものだからです。一方「高度な英語レベルが求められ」る上に「全く異質な選抜方式」のOxfordやCambridge、HarvardやPrincetonあるいはStanfordには手が届かない。高校がちゃんと教育せずに「放任」していたら合格なんかできない。
日本国内にある「最良」の私立や公立の教育でも世界に通じないということに日本人全体が早く気が付かないと大変なことになる。しかし、さすがに文科省や経団連などの経済界は気づいていて、大学入試を変えて必死で何とかしようとしている。だけど学校の現場がついていけない。大学も何だかんだと言って抵抗している。だから、これから50年経っても何も変わらないでしょう。
日本の教育は「意図的」にエリート育成を忌避している。公平、平等という迷信に絡めとられ、そこから抜け出せず、ずるずると「標準的で従順な」人材育成に特化している。そういう教育は国家衰退を招く。
↧
自由放任主義では世界に通用する人材は生まれない
↧