Quantcast
Channel: 日英米同時受験
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3138

日本国内のインターナショナルスクールの限界・高校3年間だけの学校

$
0
0

国内に次々とインターナショナル・スクールが開校する機運が盛り上がっていますが、そこでの教育は限界があることを認識しておくことは重要です。

 

アメリカの中高ボーディング・スクールはほとんどが9年生~12年生の4年間ですが、国内の高校3年間だけのインターナショナル・スクールに入るのはアメリカの学校に「10年生で途中入学する」ことと似たようなことになります。アメリカの9年生~12年生の中高ボーディング・スクールに10年生から入る場合、どういうことになるかを見てみましょう。

 

アメリカの”トップレベル”のBoarding Schoolはアメリカ国内やイギリスの一流大学に多数の卒業生を送り込んでいます。当然ながら、入学選抜は厳しく、さらに当然ながら英語のレベルも高い。その”トップレベル”のアメリカのBoarding Schoolに10年生で応募する場合SSAT(ISEE)でそれなりの得点を取る必要がありエッセー(200-500 word )を英語で書く必要があり、更には英語でのインタビューがあります。学校によってはTOEFL(IELTS)の受験も必要です。普通の日本の学校教育を受けただけの中学生には荷が重すぎて合格は至難の業です。おそらく合格できない。それだけの負担を強いられるアメリカの学校に比べて日本のインターナショナル・スクールの入学選抜では、それほどの負担をかけない選抜方法を取らざるを得ない。例えば、ある国内の高校3年間だけの学校はSSAT,TOEFLのスコア提出は「任意」としています。

 

その結果、入学してくる生徒の英語力がどうなるか?は簡単に予測がつくでしょう。さらに、その学校から英米の大学に応募するとどうなるか?TOEFL iBT100、SAT Reading 600以上の2つを達成できていれば、それなりの大学に入れるでしょうが、万一達成できない場合は、少なくとも著名なアメリカの大学に入学できる可能性はゼロに近い。

 

注意が必要なのはアメリカの大学の応募時期は高校3年の10月~1月です。ということは高校3年間だけのインターナショナル・スクールで2年間を終えた時点で応募することになります。ごく一般的な中学生がわずか2年間、日本国内で英語だけで教育を受けたところで、著名なアメリカの大学に入学できるだけの英語力、学力がつくという保証などありません。

 

Phillips Exeterの年間の学費は53271ドルです。111円換算では590万円です。国内のあるインターナショナル・スクールは年間430万円で、差額はわずか160万円。これだけしか差がないのであれば、アメリカのトップレベルのBoarding Scholに中学3年から、即ち9年生から入ったほうがいい。そのためには中学1~2年で合格に必要な英語力を身につけることが必要になります。

 

英語圏の優良な学校に入るタイミングは年齢が低ければ低いほど「英語力」の敷居が低くなります。上の例で言えば、アメリカのトップレベルの中高一貫のBoarding Scholには8年生から入学が可能な学校があります。その学校に入るには中1で応募することになるわけですが、求められる英語力は10年生入学で求められるレベルより若干低目となるはずです。


 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 3138

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>