日本でおおはやりのPhonics=フォニックスは綴りの読み方の理論、綴りの認識論です。
Phonemicsは単語を構成する「音素」の発音の理論です。
phを例にとると、
phonicsではphという綴りをfと「認識するべきである」ということを学習します。
phonemicsではfは顎、舌、唇などをどのようなポジションに持っていけば正しいfの発声ができるかということを学習します。
正しい母音、正しい子音の発音の仕方の手がかりになるものが発音記号、phonetic alphabetです(下図)。それぞれの記号は、顎の位置、舌の位置などが「決まって」います。そのことをphonemicsで学習します。
99%の日本人がフォニックスでph=fという法則を覚えることが発音の習得方法だなどと思い違いをしているわけで、実に滑稽なことです。
「これこれしかじかの形をしているのが自転車です」といくら教えられても肝心の自転車の乗り方そのもの、を教えられなければいつまで経っても自転車は運転できません。それと同じで、いくらphがfだと教えられてもfをどうすれば正しく発音できるかをおしえられなければ発音ができない・・・・・・・。
英米の4~5歳は英語のphonemeは母親から学んでいて、英語の母音、子音は正しく発音できるようになっているわけですが、しかしphという綴りがfであることを学ばないと読書ができない、そこでphonicsで
ph=fだと学習する、というわけです。
日本人が身につけているのは日本語のphonemeですから、いくらph=fであると学んでも、fを日本語の「フ」と発音している限り、英語のfを正しく発音できないのです。fの発音方法をphonemicsで理論的に学習する必要があります。