5~6歳からスイスに留学するという方法が現在のところ有力になっているようですが、スイスは多言語国家で、学校での主要言語はフランス語、ドイツ語であるのが実態ではないかと思います。
例えば5歳からスイスのフランス語圏の学校に行きますとフランス語が急速に身に付きますが英語は、どうしても「第二言語」となってしまいます。その後9歳からイギリスの学校に行くとなりますと、イギリスの学校が9歳に求める英語レベルには達することができていない場合が多いのです。
男の子の場合、13歳で入学するSenior Schoolの合否が事実上10歳で決まってしまいますし、女の子が11+(Year6)で上級学校に入る場合(またそうするのが一般的)も10+(Year5)のアセスメントで事実上合否が決まります。
従って、名門校であればあるほど、9歳からの入学を簡単にはOKしません。
5歳からスイスという選択をした場合は、どんなに遅くとも7歳の時点で8歳からイギリスの学校に転校する決断をしなければなりません。そうしなければ「手遅れ」になってしまいます。スイスの上級学校に進めば、そのことはあからさまにはなりませんが、一旦イギリスの学校にtrasnferすることを真剣に考えだした途端、英語の壁に突き当たるのです。
イギリスの学校に7歳で行く場合は受け入れのイギリスの学校は応募者の英語レベルを問題にすることは先ずありません。
従って、むしろ日本の小学校に行き、6歳の後半でイギリスの学校に応募し、7歳からイギリスに転校するという方法があらゆる点でスムーズにいくでしょう。
スイスでの上級学校の進学先の候補数は限定的です。また13歳以降もスイスの学校に在籍すると、今度はイギリスのSenior Schoolに転校することは事実上不可能になります。行き先を選ばなければ別ですがいろいろ注文をつけるとなると不可能です。またスイスの高校からイギリスのトップレベルの大学に入るのは容易ではない、と考えるのが妥当です。またアメリカのトップレベルの大学への進学も、実は容易ではないと思われます。スイスの高校からアメリカのトップ大学に進学している人数が多いように見えるだけで、その多くが、実はアメリカ人であるかもしれないのです。
要するに、日本人がフランス語圏のインターナショナルスクールから英米のトップ大学に入れる可能性は決して楽観的なものではないと思います。