今後、文系不要の潮流は勢いを増すことは誰の眼にも明らかだ。専門性の高い法曹、会計関連分野の人材が一気に不要になることはないかもしれないが、それすら長期で考えれば人工知能化が進み徐々に不要になっていくだろう。世の中を制するのは人工知能(AI)なのであり、それのベースとなるであろう量子コンピューター、そのまたベースの数学、物理などの自然科学なのだ。その事を認識できない、あるいは認識することを拒否する人間が生きて行くのは困難になる。文系の知識が不要だとは、私も思ってはいない。しかし歴史を例にとると洋の東西を問わず大学で「真実の歴史」を学ぶことなど不可能だ。真実の歴史は権謀術数の歴史であり、不都合な事が溢れているからだ。私たち一般の人間は「知ってよい事だけ」を「学習させられている」のである。知ってはいけないことは大学では教えられていない。
日本国内の大学教育は「理数系の時代」の潮流に対応できていない。日本の大学生の70%が文系だし、そもそも日本の大学は英米の一流大学と比べると、東大や京大などごく一部を除き、とても大学と呼べるような代物ではない。教員一人当たりの学生数が異常に多い事、多くの教員が博士号Ph.D)を持っていない事の2点はこれから10年、20年かけても、改善などされないだろう。理系はまだしも文系は最悪で、発展途上国の人間からすら蔑まれる状態だ。
日本の大学の文系学部などに入ったら最後、10年後、20年後には「不要な人材」として「廃棄処分」される可能性が高い。高度IT人材は10万人単位で不足しているが文系人材は過剰なので、企業は文系人材を廃棄処分するわけにもいかず、「理転」させようと躍起になっている有様だ。しかしそんなことがうまく行く訳がない。
日本の大学受験は応募時点で学部を決めなければならない。それが問題なのだ。もっともイギリスも同様だから日本だけの問題ではないかもしれない。しかしアメリカの大学は違う。応募時点では学部を選べない。文系、理系も決める必要がない。「入学してから」決めるのである。
理系を断念して文系に進むことを考えている高校生が大勢いると思うが、バカな真似は止めてアメリカの優良な大学を目指すように方向転換するべきだ。東大、京大、慶応、早稲田であろうが底辺大学であろうが文系人材を待っている未来は同じだ。学校、予備校、塾は「合格させれば、それでいい」という姿勢だから、彼らのいう事など聞いてはダメだ。アメリカのどの大学に応募したらいいのか?は、このブログを読めばすぐに分かる。
日本の学校で英語を勉強するのは何のためか?就職の為か?日本の大学受験のためなのか?日本社会で英語が必要だと言われているが、ほとんどの企業は建前で英語が必要だと言っているだけで実際には1~2%の人しか英語を使うことなどない。
英語を勉強する本来の目的は「英語で大学教育を受けるため」なのである。日本人は、しかし、誰も、そのことに気づいていない。